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避妊は面倒?恥ずかしい?避妊の意識が低い日本人。あなたのライフスタイルに合った避妊方法とは

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日本人はなぜ避妊しない?ピルやゴム以外にも沢山ある避妊具や対策方法は?

世界的に遅れている日本人の避妊事情
妊娠はキャリアや生活、将来に関わる大きな出来事です。
子供を欲しいとパートナー同士が思っているのなら喜ばしいことですが、そうでない場合、身体だけではなく心にも大きなダメージを与えてしまいます。望まない妊娠は、できれば避けたい事態ですよね。


しかし、家族計画研究センターが2014年度に行った「第7回 男女の生活と意識に関する調査」によると、これまでセックスしたことをある男女(16~49歳)の1年間の避妊状況は「避妊をしている(いつも避妊している+避妊をしたりしなかったりしている)」と回答したのは50・3%(男性50・2%、女性50・3%)と全体の半数。「避妊をしたりしなかったり」と「避妊をしない」を合わせると、毎回きちんと避妊をしていない人の割合の方が高いという結果になっています。
また同調査による主な避妊方法のトップにコンドームが上がっており、以下膣外射精法、オギノ式避妊法と確実でない避妊方法が続きます。男性が着用するコンドーム、膣外射精法が上位にあることから男女同権が進んだ現代でも、日本人の避妊は男性主導であるという傾向が見て取れますよね。
欧米など海外の先進国では、コンドームの利用率は低く、女性主導で避妊でき、また避妊率の高いピルやIUD(避妊リング)が一般的と言われています。
コンドームの避妊率は90%程度と確実ではありませんが、ピルは正しく服用すれば避妊率がほぼ100%です。妊娠は女性にのみ起こる現象なのに、なせ日本では男性主導の避妊方法が多く取られているのでしょうか。
ひとつは「セックスは男性がリードするもの」というイメージの蔓延と、日本人特有の空気を読む「暗黙の了解」が関係しています。
内閣府「少子化に関する国際意識調査」(2005年10~12月調査)によると、日本では「男性が主体的に避妊をするものだ」と回答したのは29%、「どちらかというと男性が主体的に避妊するものだ」が44.2%。合わせて7割以上が男性が主体的に避妊するものだと答えています。この割合は同じアジアの韓国では6割、アメリカでは3割、フランスでは1割を切っており、日本人の「避妊は男性主体でするものだ」と考える割合の高さが浮き彫りになっています。
世間一般に恋愛は男性がリードするものとされ、リードされたい女性も少なくありませんよね。反対に女性が恋愛に積極的だと、ちょっと引いてしまうという男性もまだまだいるのではないでしょうか。男は外で仕事、女は家庭を守るのが当たり前だった時代も今は昔。しかし男女ともに肩を並べて仕事をするような時代となっても、男性がリードするイメージは根強く残っています。
また日本人は空気を読むことに慣れ、なかなか自分の意見をはっきりと口に出すことができないと言われています。特にセックスはデリケートな問題ですから、女性は場の雰囲気に流されてしまいがちですよね。そのせいで自然と避妊は男性任せになってしまってはいないでしょうか。
さらに見逃せないのが女性主導の避妊手段、ピルの日本での普及率の低さです。
2013年度の国連人口部の統計によると、ピルの服用率はフランス41%、ドイツ37%、イギリス28%。これに対し日本のピルの服用率は、わずか1%です。
日本は先進国の中で最もピルの承認が遅く、アメリカに遅れること25年の1999年に低用量ピルが承認されました。また、多くの先進国ではドラッグストアでピルを購入できるのに、日本の場合は毎回医師の処方箋が必要で、定期的に産婦人科に行く必要があります。
そして普及率の低さのせいかピルに対する偏見や誤解も日本では見られ、女性がピルを服用しにくい要因のひとつとなっているようです。
ドラッグストアで気軽に手に入る男性主導のコンドームと、産婦人科で処方してもらわななければいけない女性主導のピル。日本のピル服用率は年々上昇しているものの、主流のコンドームには遠く及びません。
健康な男女が避妊なしでセックスした場合1周期あたり約20%、12周期(1年)ですと92%が妊娠するという研究結果が出ています。子供を望んでいない限り、確実な避妊方法を取るべきだと思いませんか?
妊娠は体に命が宿るということです。正しい避妊の知識を身につけて、パートナーと避妊について話し合ってみてはいかがでしょうか。
それではコンドーム、ピルなどよく知られた避妊方法と、それ以外避妊方法を具体的に紹介していきます。

 

コンドーム

ペニスにかぶせて使用し、精液が膣内に侵入するのを物理的に防ぎます。
日本人が避妊に使用する最も多い手段ですが、正しい使い方をしていない方が少なくないようです。コンドームを使用するときは毎回以下の点を守るのが理想的です
コンドームには使用期限があります。使用期限を確認しましょう。
サイズの合ったコンドームを使用しましょう。
使用前にコンドームに破損がないか確認しましょう。
セックスの初めから終わりまでコンドームを使用しましょう。
射精後、精液が漏れないように気を付けましょう。
使用後にコンドームに破損がないか確認しましょう。
コンドームは1回使い切りで繰り返し使えません。その都度新しいコンドームを使用しましょう。
コンドームは正しく使用しても避妊率は90%と確実ではありません。しかし不妊の原因にもなる性感染症予防には有効です。ほかの避妊方法と合わせて使用するようにしましょう。

低用量ピル(OC)

低用量ピルと聞いたことはあっても具体的にどんな効果があるのかご存知の方は少ないのではないでしょうか。
低用量ピルには卵胞ホルモンと黄体ホルモンというふたつの女性ホルモンが少量ずつ含まれています。このホルモンが排卵後と似たホルモン状態を作り、脳が排卵を促す指令を出さなくなります。排卵を抑えることで避妊ができるというわけです。
また、ピルは排卵を抑えますが生理を止めるわけではありません。しかしピルの服用で月経周期が規則正しくなり、出血量の減少、月経痛の軽減、月経前症候群の緩和という効果があります。生理が重い、不規則、月経前症候群など生理にまつわる辛い症状でお悩みの女性はピルで改善が見込めるので、医師に相談してみましょう。
ピルは1日1錠、毎日ほぼ同じ時間に服用する必要がありますが、正しく服用していれば避妊効果はほぼ100%ともっとも避妊効果の高い方法のひとつです。
飲み続けたからと言って妊娠しにくくなるということもないので、服用をやめれば短期間で排卵が再開し、一般的に1~3カ月程度で体は妊娠できる状態に戻ります。
健康であればほとんどの女性が服用できますが、婦人科で処方してもらう必要があり保険適用外の自費診療になります。

 

銅付加IUD

銅付加IUDは産婦人科で小さな器具を子宮内に挿入してもらう避妊方法です。
子宮内にいれた器具が受精卵の着床を邪魔します。また精子の運動性を抑え、精子と卵子の受精を妨げる働きがあり、妊娠率は0.55%と高い避妊効果が見込めます。
費用は4~5万円と高額ですが一度の装着で最長5年の長期的な避妊効果があり、ピルのように毎日飲み続ける必要がないところが魅力です。
しかし子宮内に器具を挿入する方法のため、出産経験がなく子宮内のスペースが狭い女性の場合は痛みやトラブルを引き起こすことがあります。そのため出産経験のある、長期の避妊を望む女性に適した方法です。出産経験のない女性は医師への相談を。器具を除去すれば妊娠可能な状態になりますよ。

IUS

IUS(子宮内避妊システム)はIUD同様産婦人科で小さな器具を子宮内に挿入してもらう避妊方法です。費用は8~15万円と高額ですが、一度の装着で最長5年の長期的な避妊効果があります。IUDより高額になりますが妊娠率は0.14%で、より高い効果が見込めます。
IUSには薬剤(黄体ホルモン)が付加されていて、これが子宮の中で少しずつ放出されます。黄体ホルモンは子宮内膜の増殖を抑えて内膜を薄くして受精卵の着床(妊娠)を妨げたり、子宮入り口の粘液を変化させて精子を子宮に侵入しにくくします。
また子宮内膜が厚くなるのを抑えるため、剥がれ落ちる内膜が少なくなり生理の出血量が減り、生理痛が軽減するという効果があります。
IUSは長期的に避妊ができ、生理痛の軽減など嬉しい効果もあるのですが、IUD同様出産経験のない女性は医師への相談が必要です。こちらも器具を除去すれば子宮が元の状態に戻るので、再び妊娠可能な状態になります。

ペッサリー

子宮の入り口に装着するゴム製のふたのような避妊器具です。器具に殺精子剤を塗り装着することで子宮への精子の侵入を防ぎ、避妊をします。
射精してから8時間は精子が生きている可能性があるためセックスが終わったら8時間はそのままにして、24時間以内に取り外します。きちんと洗えば繰り返し使うこともできます。
ペッサリーを使用するには事前に産婦人科の受診し、子宮口に合ったサイズ選んでもらい使い方の指導を受ける必要があります。また医師の定期的な検診を受けなければいけませんが。慣れないうちは装着が難しく、きちんとした使用方法が出来ずに避妊失敗するというリスクもあり、避妊率は80%程度で完璧とは言えません。入手のハードルの高さや避妊率から、現在の日本ではあまりメジャーな方法ではありません。

リズム法

リズム法は基礎体温を毎日測ることで排卵期を予測し、その間セックスを避ける方法です。女性の基礎体温は一般的に低温期と高温期にわかれており、生理が始まると低温期、排卵が起きると高温期になります。
このリズムを利用して排卵の時期を知り、この間セックスを避けることで避妊します。
しかし体温は体調にも左右されやすく、基礎体温を測っていても排卵日を確実に知ることは非常に難しく確実な避妊方法とはいえません。
月経周期を知り体調管理をするには適していますが、避妊を確実にしたい場合には不向きです。

オギノ式

オギノ式は本来は避妊の方法ではなく不妊治療のためのものでしたが、避妊方法としても認知されていいます。
過去半年間のデータから月経周期を割り出して、月経推定日の12~19日前の8日間を妊娠しやすい期間として、この間セックスを回避することで避妊します。しかし8日間という期間は長すぎるため、現在では排卵日を予測してその3日前から2日後までを避けるのが一般的な方法となっているようです。
この方法は不安定で体調に左右される月経周期に頼っており、実際の避妊効果は無いと言えます。避妊を確実にしたい場合は不向きな方法です。

緊急避妊薬(モーニングアフターピル)

コンドームを挿入前から着けていなかった、コンドームが破れてしまった時など避妊に失敗した可能性がある場合に使用するのが緊急避妊薬です。
排卵と受精卵の着床の両方を抑制する効果があり、行為後72時間以内にできるだけ早く服用することで、妊娠を防止します。
産婦人科で処方してもらう必要があり、自費診療になるため1回あたりの費用は13,000円から16,000円と高額です。服用により95%妊娠を防止しますが100%確実に防げるわけではありません。

避妊手術

外科手術をすることで避妊をする方法です。
男性の場合は精液中に精子が含まれないように、精子の通り道である精管を糸で結んで塞ぐ、あるいは切断。女性の場合は卵子が子宮内に入るのを防ぐために、卵子の通り道であり卵管を糸で結んで塞ぐ、あるいは切断します。パートナーのどちらか一方が避妊手術をしていれば、妊娠をすることはありません。
避妊手術を行えば生涯にわたって避妊が可能ですが、一度手術をしてしまうと生殖機能を戻すことは困難です。
そのため生涯子供を望まない方、これ以上子供望まない方向けの方法と言えます。

まとめ

日本人の避妊事情と、さまざまな避妊方法を紹介しました。
日本は避妊の意識が低く、避妊は男性主導でするものだという考えがまだ根強く残っているようです。そのせいか女性主導の避妊への偏見や、多くの誤解が見られます。しかし妊娠するのは女性ですよね。出産するにせよ、中絶するにせよ女性の体には大きな負担がかかります。女性主導の避妊が拡がることで、避妊の意識を高まりと女性主導の避妊への偏見が解消されることが期待できます。
世間一般はひとまず置いておいて、パートナーに心を打ち明けて避妊についての意見を交換し、お互いに納得することが重要です。
生活スタイルや体質に合った避妊方法をパートナーとともに選択して、望まない妊娠を防ぎましょう。

 

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